ボロボロ 対埼玉県連

つづき。

2回戦は結局20対7で勝った。うれしかったが、楽勝とは思えなかった。僕の後を監督、K先生、I先生の必死の継投で逃げ切った。立派だと思ったのは相手投手。20点をとられながら完投した。明らかに僕よりいい球をほうっていた。半分以上がエラーがらみ。でも腐らず最後まで投げきった。立派だと思った。

で引き続き3回戦。相手は、レベルの高い埼玉県連。くじ運わるく初戦で横綱、群馬県連と対戦。接戦の末やぶれ、この3回戦で新潟県連戦に登場。強敵である。

で、我がチームの先発は?皆の視線が監督に集まった。
1.2回戦ですでに我がチームのピチャーは全員が登板。負傷者多数。体力の限界多数。いったい誰がほうるんだ?

・・・悩んでいた監督が、ふと顔を上げチラとこちらを見た。 『山口、行けるか?』

衝撃的な一言だった。『投げます。』なぜか即答をしていた。(たぶん、テンションのあがりすぎで訳がわからなくなっていたのだと思う。)

で、試合。
1回の表は我チーム攻撃。埼玉県連のピッチャーは若く、ビシビシ切れのいいストレート(推定時速100キロ)で3振の山を築いた。『えっ、これが3番手。これは1点勝負になる。1点もやれない。』おそろしく気合が入った。

1回の裏の守り。気合だけは入っていた。1番打者。いままでストライクの入らなかったストレート2球で2ストライクに追い込んだ。ここは三振しかない。何を思ったか本日初披露、外角低めのスライダーを投げることにした。本日のクライマックスである。足を高く上げ、めいいっぱいの全力で投げ・・・、あれっ・・、着地した足がづりっ・・、え~い、そのまま投げちゃえっ!って感じで放った1球は、『ドスン』と相手バッターに・・・・。  デットボールである。

・・・・その後のことはあまり記憶がない。

2回の裏、ようやく3アウト目をとりベンチにさがった。
スコアボートには1回の裏4点、2回の裏7点となっていた。(たしか)
『ああっ、そうか最後は満塁ホームランを打たれたんだっけか・・・。』
放心状態とはこのことをいうのか・・。ピッチャーっていうのは大変なんだな・・。
この時ようやく、野球の恐ろしさを思い出した。   つづく。

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